MP-33
「サイバトロン救助員 インフェルノ」

(2016.11.26)




【ロボットモード】

インフェルノらしい、どっしりとしたスタイルのロボットモード。



頭部アップ。
こちらは「角型ヘッド」と記載されている形状のタイプの頭部に「通常」顔の組み合わせ。
梱包時はこの状態でセットされています。
交換用頭部についてはのちほど。


正面から。
アイアンハイドのようなパッと見で違和感のあるスタイルにはなっておらず
良い感じのバランスに仕上がっていると思います。
ただ極端にアニメのデザインに寄せたせいで全体的にモールドが少なく、
特に脚部はソフビ人形のようなあっさりとした造形に。
大きさを考えるとちょっと間延びしてるように見えてしまいます・・・。


可動は腕部脚部共によく動きます。
ただ腰の回転の際に一部パーツが干渉するので足の向きによっては腰の回転に制限が出てしまいます。
足首は前後に加えて横方向にも可動。


肘は画像ぐらいの位置まで曲がります。


頭部はボックス状の部分の可動と頭部自体の可動があり、引き出し式のボールジョイントなので上下にもかなり動かせます。
若干見栄えは落ちますが・・・。


右手はバレルの状態の手と通常の手をギミックで入れ替えられます。


ただ通常の手にした際にバレルの先端が肘から飛び出ます・・・。
そのため右腕だけ二の腕の裏側が空洞になってます。
正直処理としては雑かなあ・・・という印象。


放水エフェクトは手のノズルでも使用可能。


こちらが「角型ヘッド」に「叫び顔」の組み合わせ。



動きのあるポーズによく似あいます。


こちらが「丸頭ヘッド」に「通常顔」の組み合わせ。
アニメではこちらの形状で描かれていることも多く、それを再現。


「丸型ヘッド」に「笑顔」の組み合わせ。


ちなみに「通常顔」は「角型ヘッド」用のものとは別造形になっており、
さらに角型ヘッドと丸型ヘッドの交換フェイスパーツはそれぞれ専用になっています。
それぞれの互換性はありません。
つまり丸型ヘッドの叫び顔はないということですね。
この仕様もちょっとどうなの?と思ってしまいます。


さらに腹部のグリルパーツも交換可能。


アニメ寄りデザインのシンプルなものに交換。


右手のバレルもメッキではない整形色のものが用意されています。


アニメデザインのフロントパーツはもちろんビークルモードでも使用可能。
・・・というか本来動かすためにデザインをシンプルに落とし込むアニメのデザインに
立体物をそちらに合わせるというのはなんか違うような気もしますが・・・
見た目がチープなおもちゃに成り下がってしまいます。


そしてもう一つの交換用パーツ「アラート保持用グリル」」


取り付けることでMPアラートを抱きかかえるシーンを再現できるというパーツです。
やりたいことはわかるのですが、個人的には非常に不細工なパーツに感じます。
やるにしてもこれ?って感じです。


MP14アラートを配置するとこんな感じ。


背中側の台にパトライト部分用の穴がありますが、パトライトのないランボルタイプでも乗せられます。


無理やりヘンケイのインフェルノを乗っけてみましたが無理でした。


専用パーツを使わずスタンドで再現。
個人的な感想ですがこういうのは与えられたものに対して遊ぶ側が知恵を絞ってアイデアで遊ぶものであって、
メーカー側から「はい、どうぞ」ってやらされるもんじゃあない気がするんですよね・・・。


チャムリー卿のロボットホースも付属


ふつうの消防ホースとしても使えます。





付属の武器「消防ライフル」


手のひらのジョイントに差し込んで持たせるのでガッチリ保持します。
むしろガッチリしすぎなぐらい。


武器デザインもシンプルな感じ。


膝はモールドの少なさはともかく、むっちり感とふとももからつま先までのラインはなめらかですごいなあと思います。





付属オプションの「通信機」


こちらは左腕の中に収納しておくことができます。
「通信機」は予備が1個付いてます。


これで手足にもう少しモールドがあれば最高だったのですが。


立て膝も自然に決まります。
個人的にはこれまでのMPで一番きれいに膝を付けるなと思います。


足裏の接地面が広いので、この状態でも自立できます。


脚部のフォルムはかなり気に入ってるのに、デザイン的な部分で気になるというジレンマ。








他のインフェルノと比較。
左から
変形!ヘンケイ!「C-15 救助員 インフェルノ」
マスターピース MP-33「救助員 インフェルノ」
TFアンコール 08「救助員 インフェルノ」


ロボットモードで
うーん・・・アニメデザインの再現とはいえやはりMP版がソフビみたいだ・・・


同シリーズの他のアイテムと大きさ比較。
なにげにアイアンハイドと同じ大きさなんですね。
そしてやはりコンボイやアラートと並べたときの不揃い感がすごい。






以上、マスターピース「MP-33 サイバトロン救助員 インフェルノ」でした。


マスターピースという高額商品のラインではどうしても
一般受けのよいスーパーカーやスポーツカーや劇中でのメイン、人気キャラが優先されるため
インフェルノのようなキャラはラインナップしづらいと思いますが、そんな中で無事インフェルノが発売したことはうれしいです。

変形ギミックはさすがマスターピースシリーズと思わせるもので
全体的にとても凝った仕様でありながら変形の手順はそこまで複雑ではないという素晴らしい出来です。
ウリの梯子収納も雑誌記事やネット等で見ていましたが、実際にいじってみてるとさらに驚きます。
よくこんな変形を考えつくなあ・・・。
なので「変形する玩具」としての満足感は個人的には申し分なく、これまでのMPシリーズの中でもかなり上位に食い込みます。

ただし、その驚き、感動を薄めてしまっているのがここ最近からの流れで賛否両論な「アニメデザイン」の落とし込みです。
これまでもレーザーウェーブやアイアンハイドでもその流れは見て取れましたが、今回のインフェルノはそれがより顕著になっています。
脚部のつるっとして間延びしたデザインはこの大きさの立体物としては非常に物足りなくチープ感すら漂います。
さらにアニメ仕様の交換パーツが多数付属し、よりディテールをそぎ落とした、
あの当時でもぬるめな作画だった劇中デザインにより使づけることができます。
個人的にはアニメデザイン寄りにいくならいくで、そう宣言したうえできっちりやれば、好き嫌いはともかく今のMPでやりたい方向性が見えるのですが
こういう選択式のパーツはメーカーが「これが俺らの考えるマスターピースだ!」っていう仕様を考えることを放棄したようにも見えてしまい大変残念です。
(高額商品にシール貼らせるのも好きじゃないです)

アニメデザインが嫌、というわけではなく
これまでのシリーズと並べたときの馴染まなさや、違和感、さらに選択式パーツでどちらにもできるという迷走した感じが好きではありません。
今後はアニメデザインを主流に続いていくのでしょうが、現状では「また数年後にコンセプトブレるんじゃないの?」という不信感がぬぐえません。
せっかく玩具自体の出来は素晴らしいのに、そういう部分で批判的に見られてしまう本アイテムが大変残念でなりません・・・。

とはいえ変形ぎいっくは本当にすごいですし、一度は触ってみてほしいアイテムだと思います。
個人的にはグラッツプルも楽しみにしています。