MP-47
「サイバトロン偵察員 ハウンド」

(2019.12.26)



【ロボットモード】

いろいろと無理な箇所はあれど、アニメのデザインが再現されたロボットモード。
足の側面にある黒い円筒状のパーツはアニメで簡略化されたタイヤを再現したもの。
うーん、そういうことじゃあないんですよ。


3方向から。
肩のフロントフェンダーは説明書の変形手順では上げたままになっていますが
商品写真などはすべて下がった状態になっています。
劇中のデザインもかなり下に付いた状態で描かれているので
おそらくこの位置が正しいのではないかと思われます。
わざわざ説明書の補足まで付けてるのに大事なことが抜けているという・・・。


頭部アップ。


最近ではおなじみの交換用フェイスパーツも付属。
こちらは「笑顔」


こちらは「叫び顔」


顔パーツはメット部分を開い他状態で
頭部から取り外して交換します。


問題の首。
見ての通り後部から伸びたアームに頭部がつながっており
胴体部とは繋がっていません。
なので微妙に頭部が浮いた状態になります。
さらにこの首の下にはサイバトロンのエンブレムがプリントされているので
あまり頭部を押し付けようとするとマークが剥げてしまいます。


頭部は引き出し式の二重可動になっているので上下に大きく動かせます。
ただし背面のアームと干渉するので上を向いたまま横に動かすのは限界があります。


可動は近年のマスターピース同様にアクション性も重視した可動範囲になっています。


肘は二重関節になっていますが完全に曲げきることはできません。
とはいえこれで充分ですが。
肩はかなり上方向に動かすことができます。


さらに前方向の可動のため、フロントフェンダーのパーツごと前方向に動きます。
ちょっと見た目が悪くなるのはしょうがないですね。
胸部にボリュームがあるので腕組みは無理でした・・・。


手はサンストリーカーのような構造で親指、人差し指、あとそれ以外の3本は繋がっており、それぞれ可動します。
手のひらには武器保持用の凹ジョイントがあります。


腰も前方向に倒せます。


脚部は股関節のブロックごと動く構造になっています。
前方向には大きく動かせますが、後ろ側はパンツ部分が干渉してほとんど動かせません。
膝は一軸の可動ですが画像ぐらい曲がります。


これで自立するのはやはりすごい。


足首は二重ヒンジなのでよく動きます。


ハウンドキック!


背面にちょっと見えるハンドルがちょっと気になります。
ここまでやるならハンドルも畳めればよかったのに。


いろいろ気になる部分は沢山ありますがポース付けてるとやっぱり楽しいです。(毎回言ってる)


立膝は少し傾いた状態にはなりますが一応可能。


個人的に腕がすこし短く感じました。ポーズにもよりますが。
もう5mmぐらい長くてもよかったかなあ。





のんびり一休み。
働き方改革。
いや休憩は取ろう、働き方を変えていこう。


肩のミサイルランチャーで反撃。
これを余剰なくビークルモードで収納するのはすごい。


頭部メット内にはバイザーが収納されています。


バイザーを装着した状態。
水中で戦う際にしようしていました。
ロボット生命体でも必要なんだろうか‥・。
あとこのバイザーギミックや頭部交換ギミックのため
頭部側面にピン打ちの穴が複数あるのがとても見栄えが悪いと思います。





劇中でジャガーを捕らえた際に出てきた檻のカギがオプションパーツで付属。
・・・いるかなこれ。


さらに腰にはカギをぶら下げておくフックがあります。
・・・いるかなこれ。
この無駄なカギのためにフックをここに付けてしまうセンス。
この辺が今のマスターピースを象徴してる気がします。


付属の武器は「ホログラムガン」
ハウンドの持つホログラム投射装置。


銃器としても使用可能です。


ホログラムガンは分離させて脚部に収納が可能。
余剰にならないのはいいのですが分割して収納はどうかなあ・・・。
あとビークルモードでもこの状態で収納可能です。


付属のホログラムエフェクト。
いや、まあそりゃそうなんでしょうけど・・・オプションパーツとしてなんかしょっぱいというか。
あとこのパーツのみ幌に仕舞えないので両形態で余剰になります。


メガトロンのホログラムを投射してデストロンを撤退させてました。


オプションの幌パーツはロボットモードではシールドとして使用可能。
劇中ではこういった使い方はしておらず、実写映画版ハウンドの玩具からアイデアを持ってきた感じです。
幌は盾として使うのは無理があると思いますが・・・。
あとこの幌パーツ側の持ち手がとにかく使いづらい。
狭い空間で指を広げて閉じなければいけないので正直イライラします。
なんでこういう部分は洗練されて行かないんだろう。


幌パーツは背中にも取り付けておけます。


背面から。


「そんな攻撃、幌シールドで防いで見せるさ!」


「あ!」


「ああああああああああああああああああっ!」




付属のスパイクフィギュアと。


このスパイクの足をちょっと乗せる感じがお気に入り。







以上、マスターピース「MP-47 サイバトロン偵察員 ハウンド」でした。


試作の画像が出てからかなり待たされましたが、年末滑り込みでマスターピースハウンドが発売。
そして2019年の最終アイテムという大役を務める結果に。
もう完全に「アニメデザインの再現」が最重要コンセプトとなった現マスターピースシリーズ。
なのでハウンドも今年発売になったコンボイ3.0やバンブル2.0同様により
アニメの緩い作画に寄せたロボットモードを再現しています。
それはそれで需要はあると思いますし、ロボットモードで弄っていても
劇中の雰囲気まんまのハウンドという点では文句がないのでなんやかんやで楽しいです。
ビークルモードもメーカー監修だけあって細かい部分もよくできていますし、
ロボットモードはアニメのスタイルではありながら適度にディテールもあり、とてもよくできています。
また可動も近年のマスターピースシリーズ同様に「これが本当に変形するの?」と疑ってしまうぐらいによく動きます。
劇中のデザインのキャラが劇中のようなポーズがほとんどとれるというのはキャラアイテムとしては最高なのではないでしょうか。
ある意味ここ数年の「アニメ再現を追求したマスターピース」というコンセプトの完成形に近づいたのではないでしょうか。

ただしその「アニメデザインの再現」にこだわりすぎるため、それ以外の重要なものを置いてきてしまった感じがします。
そもそも嘘の多いアニメでのビークル→ロボットを再現するのが無茶なわけで
それをやろうと思うとどうしても無理が出る、というか無駄に細かいパーツ移動と
無駄な手間ばかり増えてしまい、本来「遊び」であるはずの変形させるという工程が「作業」になってしまっている感じがします。
ロボットモード、ビークルモード、どちらもよくできていますし、遊んでいてとても楽しいのですが
その両形態をつなぐ「変形」が一番楽しくないです。
この辺りはもうマスターピースはこういうシリーズなんだと割り切るしかないですね。
それを乗り切ってどんどんと高騰していく価格に折り合いが付けばという感じです。

ただ変形が複雑になることで、パーツの微妙な位置調整やパーツの展開のため
負荷のかかるような部分がとても多く、しかもその箇所の強度不足による破損が多いのはいただけません。
もう何十年と変形するオモチャを作っているのにいつになったらこういう構造的(もしくは製造?)の不具合はなくなるのでしょう。
ついでに幌パーツを盾として使う際の持たせにくさとかも自分たちで試作等で遊ぶ際に気にならないのかな、と思います。
問題の頭部の処理は個人的には首が浮くのはそれほど気にならなかったのですが
頭部を大きく動かそうとするとそのたびに頭部が動いてしまうほうが気になったので
簡易的でいいのでロック出来たらよかったなあと思いました。
あとスペアタイヤやレーザースコープなども取り外さずに変形時に収納出来てしまうのはすごいのですが
その為に無駄に変形の複雑さが増しているというか、楽しくないというか。
凄いけど、めんどくさいです。正直こだわるポイントがズレまくっているように思いました。
オプションパーツにしろ、アニメを見直して「ああ、これいいんじゃね」
レベルで決めてるんじゃないかと思うぐらいなんかズレを感じてしまいます。

ここ数年は高額商品が出るたびに「不具合、破損個所がないか?自分のは大丈夫か?」と
玩具の出来とは別の不安が広まるのが定番になってきているのはとても悲しい事です・・・。
アイアンハイドやインフェルノなんかは変形ギミックの楽しさもちゃんとあって、不具合も少なかったので
アニメ再現をうたいながらも適度な変形ギミックと強度は難しいとは思いますが
もう少し遊ぶ側の立場になって欲しいかなあと思います。(オプションパーツのチョイスなども)